意識低い系が意識高いSNS「Lemon」に入会してみた。

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7月14日に新たなSNSが生まれた。その名も「Lemon」、人工知能で入会審査する大学生/大学院生限定SNSらしい。

lemonlemon.co

まあ、普段だったら「また変なSNSだ」とか思って血迷って登録なんてすることはなかったんだろうけど、様々なニュースサイトの「意識高い系しか入れない」そして「人工知能」といった文面が、私の好奇心を刺激した。そしてこちらのサービスをリリースしたのがあのLip Inc.ということもあり審査が通るかどうか分からないけどとりあえず登録をしてしまったのだ。

偶然ながら入会審査を通ってしまい(入会順は484番目らしい)、今回は認証から一週間どのようなサービスだったかを、どういった点が面白そうかだったかを書こうと思う。

あ、ちなみに私は意識高い人(意識高い系含め)が苦手であり、同時に少し嫌いです。
一応、理由はあるんだけどここで書いてしまうとと長くなるので…
今回は、「そういった言葉で分類される人はどういった人だろう?」といった興味もあり登録しました。


●個人的に気になっていたLip inc.

Lip Inc. Official Website on Strikingly

Lip inc.は松村有祐さんと関口舞さんのお二人が設立された新宿のスタートアップです。たしか、ベンチャーユナイテッド、サイバーエージェントベンチャーズ、プライマルキャピタル、インキュベイトファンドといったVCから投資をうけています。有名なVCばかりですね。
元々、ここのスタートアップの設立者、関口舞さんという方が昔、「one heart」(現在はサービス終了)という出会い系アプリをリリースしており面白そうって思ったのと、彼女のプロフィールの「過去NASA(Johnson Space Center,Kennedy Space Center)で研修を受けており、30歳までに宇宙に行きたいと考えております。」って書いてある所だったり、なんか見た目が私の友達に似てるって思ったことから、今後のこの人の活動を追っていきたいなーっておもっていました。

maidmai.com


そして、新たなスタートアップLip inc.は1,2ヶ月前にサンフランシスコで「5pm」という出会い系アプリのリリースを行い、2つ目のサービス「Lemon」がリリースを行なったということです。

Lip incが生まれるまでの松村有祐さんのお話。この記事とかも面白い。medium.com


●入会審査基準は?

重要な入会審査基準、これに通らなければどんなサービスかも見れません。
で、入会審査はどのような感じか…

入会審査は人工知能が入会審査を行うそうです。プロフィールとSNS情報の分析を行い、既存メンバーとの親和性チェックが走り、既存メンバーの30%以上と親和性があれば入会できるらしいです。現在学習データをどんどん収集しているらしいので入会基準はどんどん変わっていくそうです。

じゃあ、初めのメンバーはどうやって選ばれるのってなりますよね。
それに関しては6月の時点でベータ版をリリースしており、そこでLip側が非常に尖っていて各方面ですでに活躍している優秀な大学生・院生を50人選んで招待しているそうです。
そういった人を軽く見てるとほんと凄い人ばかり、起業だったり、研究だったり、世界一周旅行者だったり・・・経歴がすごい。

こういった人達を見てるとLip側の意図としては、何らかの活動実績ある人たちを初めの入会審査基準に置くことで、今後そういった活動を行いそうな人達、行う潜在的能力がある人達を前もって集める(青田刈りみたいなイメージ)システムをもったコミュニティをつくろうとしてるのでしょうかね。

個人的に入会審査を行う時にあれ?ってなったのは、Facebookログインからでしか、入会審査を受けれない点。人工知能を使うためSNSの情報が欲しいのはなんとなくわかるんだけど、できたらFacebookからだけでなく、他のSNSやメールアドレスから登録できたらよかったかな。
Facebookからしか出来ないと、ほんとThe 意識高いって感じで、Facebookアカウントを持ってない人は門前払いだから。

・・・私はFacebookは全く投稿せずアカウントを持ってるだけ、Twitterではしょうもないことばかり書いてるのになんで通ったんだろう、

参考jp.techcrunch.com


●サービス内容

現在の主なサービス内容はボードとメンバーマッチング。


・メンバーマッチング
f:id:hkefka385:20150724020959p:plain
との事。

つまりはLemonで効率よく自分に合った人と出会うためのサービス。これも人工知能によって判断されているそうです。
松村さんいわく、

日々、ユーザーにおすすめユーザーをぶつけて、その選好データがたまっていくので、その選好は何なのかをバックトレースしていくことで、もっともっと人間らしい判断の実装に近づける

との事、こうやって言語化出来ない人のインサイトが見えてくるんだね、面白い。

プロフィールは入会審査の時の質問で答えた事が乗っています。私のはこんな感じ。

f:id:hkefka385:20150724022803p:plain

ちなみに私はメッセージを送ってないし、受け取っても居ません。


・ボード
2chのスレッドのような物をイメージしていただければ大体合ってると思う。新着 / お気に入り / ニュース時事ネタ・社会問題 / 起業・ビジネス等 / テクノロジー / インターンシップ・就活 / 勉強・研究・学校生活 などなどとカテゴリー分けされており、各々のユーザーがスレを立てたり、そのスレに対しコメントを行なったりする。基本的にスレは流動的なので、興味があるのがすぐに探しづらくなってしまうけど、そこはスレをお気に入りに入れれば大丈夫って感じ。

一つのカテゴリーに移ると、一旦ホームに戻らなければ別のカテゴリーに移れないからそこが不便なところかな。

よくあるスレとしては

そのユーザーが興味ある事柄の他の人の意見を尋ねる系
・出会い系サービスはどんなイメージ?
・なぜベンチャー
人工知能どうなる?
・芸術について

How to live系
・学生の能力を可視化するために考えるべき要素
・学生のうちにしておくべきこと
・生きていく上で最も大切なのは

留学系
・ヨーロッパ留学について
・ニューヨークの留学いくから情報ちょうだい

繋がろう系
Facebookで繋がろう
Twitterで繋がろう
・関東のメンバーで集まろう

などなど。
なるほどね。


今のところの主なサービスはこんな感じです。

●Lemonに集まるのは
そんなに一杯のユーザーを見ているわけではないけど、今まで見たユーザーの傾向、印象は…

・海外経験者が多い
留学はもちろんのこと、海外の大学生なども結構目に入る。

ベンチャーでのインターン経験者が多い
大抵ベンチャー系の起業でのインターンをしてる。私の見たLemonユーザーのほとんどがそうだった。。

・大学の勉学を真面目にやってきましたっていう人がほとんど見当たらない?
インターンや課外活動などを熱心にやってる分、勉学を真面目に取り組んできた。勉学一筋っていう人はあまり見かけない。結構、「内定はもらってるけど卒業できるのかなー」とか「大学に意味を感じない」っていう人が多い。

・デジタル系もしくはマーケティングに興味がある
プログラミング、テクノロジー、マーケティングこの3つに興味ある人が多い。


大方、意識高い系の傾向にそっている感じですね。


●今後、どうなりそうか?

・ビジネスモデル

ビジネスモデルとしては広告というよりも優秀な学生を欲している企業からになっていきそうです。Lemonの設定で
・入会後、難関企業ヘッドハンターからのコンタクトを許可する
・入会後、芸能・モデルプロダクション関係者からのコンタクトを許可するる
のチェック欄があります。(ていうか、芸能、モデルプロダクションとかもあるのかー)

また関口さんも

まずは既存のユーザと親和性の高い大学生、大学院生を日本の学生数の1%程度を集めることを目標としています。その後、各業界で活躍する社会人のエントリーも可能としていきます。いずれは、アジアを始めとした海外にも展開し、各業界・各国の厳選されたメンバーと交流でき、新しいつながりを創出する場にしていきたいと考えています。

と述べているので、ある程度の人数が集まったら、企業側のエントリーが始まりそうです。
最近ユーザー数が1000人を超えたらしいです。どんだけの人数を目標とするのか。10000人くらいかな。



・実はだれでも入れるのではないか

一つ心配事としては私がFacebookの投稿をしていないのに、入会審査が通った点です
どういった基準で人工知能が判断しているのか断定して言えないですが、もしLemon側の質問の答えだけで判断されたなら、質問の受け答えどうこうで入会できるようになってしまっているんじゃないかと。

アルゴリズムが見てるのは結局その人自身ではなく、その人の書いた質問事項の答えやSNSの投稿?です、ので言ってしまえばだれでも改竄可能というわけです。

そういった所に気をつけて、踊らされないよにしなくちゃね。



・どうなるのか見て行きたい

意識高いのか意識が高い系なのか、実力が物凄いある人なのか、そういった人達が多く集まってるのはたしからしい。そういった人達での繋がりを作るといった意味では最適の場所になっていきそうです。実際に人工知能が判断した最適なユーザーが毎日紹介され、メッセージを送ることができます。そして現実で会ってみようという人も少なからず現れているそうです。こうやって新たな繋がりが生まれていくんですね。
今後どうなっていくんだろう。


それでも私は、時々見る程度なんだろうなー。